あなたに知ってもらいたいオーストラリア
新聞などで目にするオーストラリア記事の中で「こういう情報こそ日本に紹介してもらいたいよな」と思う記事を抄訳するコーナーです。
第7弾
私立校の"お値段"
オーストラリアの子供達の全体の約30%が私立に就学している現状から〜
Maneymanager の教育関連記事より13 Feb 2002
「オーストラリアは病院も学校もタダでいいわよ」なんていうのは遠い昔のこと。今となっては病院だってプライベート保険に入っていないと「手術の順番がいつになるかわからない」なんてこともある。学校もしかりで、多くのオージー達は「多大な犠牲を払ってまでも」子供達を私立に通わせようとしています。そんな一面を…
"私立校"のお値段
The price of going private
2000年の終わり近く現セイントマイケルズグラマースクールの校長、サイモンギプソン氏がパースから新任地メルボルンに就任した際に"メルボルニアン"(メルボルン在住者)で話題になっていた事柄、3つを述懐しています。即ち天候の事、フットボールの話題、そして私立校に通わせられるのはどの親か、、、。
彼曰く"メルボルンでは一平米あたりに点在する私立校の数は宇宙全体の何処よりも多く、しかも学校の歴史と経営母体、その一族に対する根強い忠誠感は聞きしにまさるものがあります。"
これは多少オーバーな表現としても独立系の学校(私立校)の多さを表す彼なりの印象度はそれ程、的外れのものではないでしょう。オーストラリア全体では約30%の子供達がカソリック系を含む私立校に通っており、メルボルンだけを捉えるとその数字はビクトリア州私立学校協会の発表では34%にも達しているとの事です。
年間10,000ドルから18,000ドルの費用を捻出出来る層、市の中心部に近い立地でそれなりの評判を持つ私立校に通わせる為の年額授業料、には学校の種類も豊富にあり選択も自由ですが同時に費用もそれに連動する訳でそれこそ親達を怯えさせるほどのものです。
時として世の親達は私立の費用を過小評価しがちです。実は授業料と云うのはほんの手始めです。ユニフォーム、制服代が1,000ドル。通学のバス費用をはやり年間に1,000ドル程度は見込まないといけませんし、教材費も500ドル程度余分にかかります。勿論その他にエクストラにかかる部活費用や科目毎にかかる経費も予測しなくてはなりません。
もし昨年度の数字に基づいてかかる費用を算出すると既にかなりのものが値上がりしている事に目が行くでしょう。項目によっては8%も上がっているケースがありカソリック学校とは云っても決して格安ではない事に気付かされます。
ビクトリア州保護者評議会の代表、スーザンヒューズ女史は"数百ドルで独立したカソリック系私立に通わせる事も出来るし3年毎に数千ドルもするラップトップのコンピューターを購入しなくてはいけない学校との区別はすぐにつくようになるのです。最終的には親が学校に何を求めるか、そしてその要求に見合った費用が実際にかかりますよと云う事になります。例えば子供に戸外活動を受けさせたいと願った場合はその費用は更に高くなります。"
先ず学校への登録費、低いところではスコッチカレッジのように25ドルですがキャリーバプティストグラマーとジーロンググラマーでは100ドルに上がっています。まあ平均では50ドル程度ですが何校にも登録をする事になるとその数字は倍になります。
その位ならまだ大丈夫でしょうが、次に希望の学校を選んだ段階では入学費、そしてローンと云う項目の学校施設、設備改善の積立金、就学終了時に完納すると云う前提で申請をしなくてはいけません。学校によっては両方同時に行うよう要求される事もあります。
ビクトリア州の独立系、私立学校協会のフィオーナオドーネル代表によりますと学費以外のその他にかかる経費は個々の学校によって大分開きがあるとのコメントです。
"多くの学校が家族割引で対応したり柔軟な支払い条件を提示してくれます。全部一切合財込みの場合やそれこそインターネットのアクセス代からプリントのコピー代やコンピューターや楽器の使用料を別途請求される事もあります。親としては学校に質問し事前に計画する事が必要です。"
入学費の項目、違った呼び名に戸惑わない事も大事です。セイントキャサリンでは1,750ドルで返金不可、"家族入学金"と云う項目です。ザビエルカレッジでははやり1,100ドルで返金不可、コウフィールドグラマーでは800ドル、メルボルンガールズグラマーは700ドルです。多くは400から500ドルの間と云ったところでしょうか。
往々にして保護者は入学の一年前に入学金を納めるよう学校から依頼されます。と云う事はどの学校に進学するか最終決定がなされていない場合は複数の何校かにそこに行くかも知れないと云うだけの理由で事前に払っておかなくてはいけません。
金利負担のないローンの主旨、学費とは別にかかる積立金、は多くの保護者を驚かせてしまいます。
セイントケビンでは最初の数年に800ドル、カンバーウェルグラマーでは1,250ドルで子息が学校を終了した後3ヶ月以内に払い込まなくてはなりません。これらはローンと云う名目の運営管理、補修、修繕に使われる積み立て寄付金と呼ばれるものでセイントマイケル校では7年生で2,460ドル、12年生だと2,920ドルと一挙に倍になります。
他の学校ではローンと云う名目ではありませんが必須的に建物修繕積み立て費等の項目での支払いを要求されたり自主的に払う事を求められます。
各学校では何が学費に含まれているのか不明確な場合が多くそれらを知る事も必要です。例えば12年生の学費がウェスリーカレッジの場合14,500ドルで他校より高く感じますが、その内訳には他校では3,000ドルくらいは別に徴収されそうなラップトップの使用料が含まれています。
保護者としてはその他にスペシャルプログラムでかかる費用も考慮していなくてはなりません。昨年ジーロンググラマー校のティンバートップキャンプでは25,528ドルかかりました。ウェスリー校のクルーンキャンプでは9年生のプログラムに8週間参加して1,960ドル余分にかかりマーシュミードキャンプでは同じ8週間の9年生のプログラムにやはり786ドル余計にかかりました。
と云う状況で子供に良い教育を受けさせたいが為に奥さんがフルタイムで働き始めローンの返済に追われてしまい重圧から逃れられない。家族間の信頼が損なわれる、、など等、ことが大きい費用に関わりますから先ず計画性と認識を十分に持って自分の子供に見合った教育の場を見つける事が重要です。私立校なら何処でも、、では結局は子供の為にもならずこの辺はミエや外聞に唆されないでしっかりと調べたいものです。最後に上記学校選定の為のチェックリストを用意してみましたので参考にしてみましょう。
- 最初の登録費用は?
- その当該学校はウェイティング(空席待ち)?
- 編入費の有無?
- 返金不可、そして支払日時は?
- 家族から一人以上の子供が行く場合の割引は?
- 保護者がローン(各種積立金)を強要されるのか?
- 建物の修繕、補修の為の積立金は?
- 寄付金は強要?
- 非課税か?
- 最新テックの費用(コンピューター関連等)の使用料は学費込みか?
- 教科書の費用は?
- どんな科目がエクストラの費用になるのか?
- キャンプや校外授業の費用は学費に含まれているのか?
- 制服の費用やスクールバスの費用は?
- 部外活動やスポーツ、音楽のカリキュラム費用は?
- 学費その他の支払いに際して支払い方法を考慮して貰えるのか?
考察
こうしてみると、私立の費用は日本も高いけどオーストラリアも結構、いやそれ以上にかかるように感じてしまいますね。これだったらはじめから日本の公立校に入れてた方がマシなんて思う方もいらっしゃるかもしれません。
よく、オーストラリア人の食生活は質素で、「こんなものばかり食べて大丈夫かな?」なんてホームスティしたり、友人宅に遊びに行ったりすると感じることがあります。しかしもしかしたら彼らは、子供達の教育費を捻出するがために「トコトン」節約をしているのかも?なんて裏事情を通すと思えてきたりします。
さて、そういえば何年か前、豪州屋ブリスベン支局委員のお嬢ちゃん(とっ言っても今は社会人だが)もNSW北部のアーミデールのニューイングランドガールズなんとかという寄宿舎制の女子校に通っていて、学校が休みにならないと家に帰ってこず、「オーストラリアなんぞまで来てなんで親子離れ離れなの?」なんて豪州屋は思ったりもしましたが、ブリスベン支局委員曰く、「知り合いに薦められて」ということで通わせることになったらしい。相当の学費もかかったようで、本人も泣いていたが、たまたま先日仕事でアーミデールを通ったのでついでにその学校に寄ってみたら、、、なるほど納得。マイホース(愛馬)を持参して学校で飼育しながら乗馬もできるし、環境も抜群。こりゃ高くても仕方ないワ…の世界でした。
By 豪州屋
ちなみにオーストラリアン紙で発表された2001年度のオーストラリア ベスト スクールはこちらを参照。
当コーナーは豪州屋が勝手に抄訳しているため、他への転載はご遠慮願います。

