まき子の「オーストラリアあれこれ」
ひとくちエッセイ
文化 編
カード文化
人の一生に全部、カードがついて回るオーストラリア。赤ちゃんの誕生に始まり、入学、卒業、成人、結婚、銀婚式、退職、お悔やみ・・・とあらゆる節目にカードが使われる。また、誕生日、バレンタイン・デー、母の日、父の日、イースター、クリスマス、感謝の気持ちを込めたものなど、数えきれないほどの種類がある。
子どものお誕生会のお祝いカードは特に豊富。1才から10才くらいまで年齢別に、女の子用、男の子用と分かれたカードが売られている。お誕生会の招待もカードが来る。招かれた子どもは当日、プレゼントにカードを添えて持っていく。
娘、息子とも、初めて書く練習をした英語はと言うと、"HAPPY BIRTHDAY"と自分の名前かもしれない。
テニス、ゴルフは格安料金で
テニスの家族会員権は1年で150ドル(およそ1万円)・・・家族4人で、近くのテニスクラブの会員になっている。人工芝のコートが8面あり、いつ行ってもプレーができる。年会費150ドルを払うと、プレーをするつど払わなくてもいいので、かなりの格安料金といえる。
テニスクラブといっても、常時、誰かが管理しているわけではなく、会員にはカギが渡されているので、自由に入って使うもの。帰る時にはそれぞれコートを整備し、片付けることになっており、いつもきれいに整っている。
これと同じように、ゴルフもかなり安くできる。日本円で1000円から2000円でできるようだ。格好も夏だったら、Tシャツにショーツでいいし、うるさい決まりは全然ない。子ども連れ、お年寄りのグループも多く見られる。
新聞は前庭に車からポイ!
毎朝6時頃に車から新聞を前庭に放り投げていく。こちらの家は通りに面して広い芝生の前庭があり、家があって、その後ろに裏庭があるので、問題なくできるのわけだ。新聞を筒状に丸くし、ラップで包んでいるので、雨が降っていてもぬれることはない。ちなみに郵便受けも前庭にあり、郵便屋さんのバイクの音がしたら取りに行く。
季節の先取り・・・クリスマス準備は9月から
クリスマスは1年の行事でも最大かつ重要な意味を持つ。9月ごろからクリスマス用品が店に並び、毎年のことながら「気が早いな」と思う。次の年のカレンダーも同じころに店頭に並ぶ。
名物BBQは大人気
オーストラリア人の最も好きな食べ物はBBQだろう。アウト・ドアで行われ、おいしい肉類が豊富で安いこと、家族や仲間、友達との楽しいひとときが持てること・・・こうした好みや条件を考えてみてもBBQほど恰好なものはない。
実際に各家庭の裏庭には必ずと言っていいほどBBQの炉が設置されているし、公園はどこにでもBBQ施設がしつらえられている。
BBQにする肉は羊がおいしい。「ラム・チョップ」という子羊の肉はBBQにすると、脂が下に落ち、臭みもなくなる。羊の臭みが苦手と言う日本人が多いが、BBQにしたものを食べると、みな驚いて言う。「臭みがなく、こんなにおいしいとは思わなかった」と。
それから、BBQのソーセージ、これがまたまたいける味。豚肉や鶏肉、マッシュルームやトマトなどの野菜と一緒にミンチにしたものが豚の腸に詰められたものだ。海外に出たオーストラリア人に懐かしい味はと聞くと、「ミートパイとBBQのソーセージ」と答えるらしい。
プールにいきなりドボン!
我が家の裏庭にプールがあり、遊びに来た子どもはみんな、一気にドボンと飛び込む。うちの子どもはというと、はじにある階段から、少しずつ少しずつ身体を沈めていく。時々、胸に水をかけながら(親のまねなのだが)。
大学生と海に行った時も、勢いよく走りながら海に飛び込んでいく。どうしてこんなに違うのかと思って聞いたことがある。「だって、一気に入った方が、冷たいのは一瞬でしょう?少しずつ入った方が、嫌な時間は長くなるもの」・・・。「えっ、水に入る前に準備体操?いったい何のために?」・・・逆に聞かれてしまった。
「おいでおいで」のしぐさは「バイバイ」
日本人が「こっちにおいで、おいで」を表わすしぐさ。これは欧米では「バイバイ」に当たる。「おいで」をする場合は、同じ形でも手のひらを自分の方に向けてする。
このほかにも、しぐさの違いがいろいろとあって面白い。
チェックとバツの違い
テストなどでおなじみの「OとX」。日本では正解の場合に「O」、誤りの場合は「X」というわけだが、これが万国共通かというとそうではない。
オーストラリアの学校では、テストの採点で日本の「O」にあたる記号は「/」(チェック)を使う。日本でこれは間違いの場合に使われることもあるので、全く逆といってもいい。
また、「正」の字を次々に書き並べる例の方法・・・こちらでは一般に、たてに棒を4本書いてから、横の棒線を1本足す記号を使っている。
数字を表記する時の小数点と、桁を区切るコンマが国によっては日本と逆だったり、地図の記号も国それぞれで、比べてみると面白い。
正しい座り方は「あぐら」
学校で座る時の基本の姿勢は「あぐら」だ。日本の学校で体育の時にする、足を閉じて手で抱える「体育座り」は、こちらではいけない座り方と教えられる。股関節によくないのだとか。
お年寄りになると、戸外でのBBQやピクニックなどの場合、折り畳み椅子を持ち歩く人が多い。
実家では座卓なので、今回4ヵ月間、食事も本を読むのもパソコンを使うのも座ったままだった。やはり長くなると、あぐらでも、横座りをしていても、足をのばしても、腰と股関節に負担がきて疲れてしまうことが多かった。
私の母は、キャンベラに来ると、椅子は疲れると言って椅子の上に正座をする。飛行機の中でもそうしていた。楽な態勢というのは長年の習慣もあって人それぞれで、おもしろい。
得意です「早寝早起き」
週末の朝になると、あちこちから芝刈り機の音が聞こえてくる。うちはのんびり寝ているのだが、8時になった途端、けたたましい音が隣の庭から聞こえる。8時になったら、騒音を出してもよいというのが暗黙の了解なのか、決まって8時に鳴り出す。
以前、うちに下宿していた大学生は夜9時になると、もう床につき、朝5時頃に起きて勉強していた。実家がマッシュルーム農家で、早寝早起きだったので、大人になってからも9時になると眠くなり、机に向かっていてもだめだという。
最近、日本の子ども達は夜更かしの癖がつき、睡眠時間も短くなる傾向だとか。子どもの不眠や朝寝坊は、親達の暮らしの反映である。
乳幼児期に食事や睡眠のリズムが狂うと、成長後の情緒不安定や問題行動につながる恐れがあり、また、成人してからの不眠症や心身症も、自然のリズムに従わない無理な暮らしに端を発している場合が多いと聞く。
