オーストラリア時事英語あれこれ
〜豪州特有の英単語や言い回しからオーストラリアを知ろう〜
Budget オーストラリアの国家予算? バジェット
オーストラリアでは、例年五月の第二火曜日の夜に連邦政府予算の発表があります。 (選挙日程の都合でずらされることもありますが。)今回はこの予算(Budget)の 話題です。
オーストラリアはこのところ未曾有の好景気が続いており、好調な個人や法人の所 得を背景とした税収の増加を奇貨として、今回の予算では大幅減税(特に高所得者 に手厚い)、福祉予算増加(目玉は「Future Fund」と名付けられた年金制度へのて こ入れ)、そして黒字予算の「trifecta(三連勝単式馬券、ここでは比喩的に、難しい 三つの政策目標の並立を指しています)」を達成しています。
予算編成の直接の責任者であるコステロ蔵相は、特に黒字予算の達成には執着して おり、これまで編成した10の予算のうち、8までが黒字予算となっています。蔵相の 支持者たちは、現在の好景気の基礎はこの健全財政にあるのだと主張しています。
コステロ氏はこの予算に政治家としての将来を賭けているようです。そもそも、ハ ワード政権誕生当時から、同氏は自他共に認めるハワード首相の後継者とされてき ました。ところが、ハワード氏はこれまで幾度となく引退をほのめかしながら、い っこうに禅譲する気配はなく、逆に最近ますます首相の地位に執着を深めている様 子です。
そのような緊張した雰囲気の中、予算発表の9日前という大事な時期になって、ハワ ード首相は突然「次の総選挙も首相として戦う」という意味のことを言い出しまし た。(あとから慌てて、「誤解だ」と釈明しましたが、時すでに遅し、でした。)そ ればかりか、「今回の予算はコステロの10回目であるが、私の16回目と言うことも できる」とさえ発言したのです。
以前蔵相だった時から数えて16回目という意味ですが、これではコステロ蔵相の功 績を無視し、その手柄を横取りしようとしていると思われてもしかたありません。 当然コステロ氏は猛反発。二人の間のリーダーシップ争いは避けられない情勢です。
蔵相としては特に実業界から信望の厚いコステロ氏ですが、不幸なことに世論の人 気は今一つで、保守連合の政治家の中でも「首相にふさわしい人」というアンケー トでかなり下の順位に甘んじています。そのような状況下で、首相はコステロ氏を 通り越して次の世代の政治家にバトンを渡したいのではないかという観測も流れる 有り様。これから先の政界は波乱含みの様相です。
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