オーストラリア時事英語あれこれ

〜豪州特有の英単語や言い回しからオーストラリアを知ろう〜

Suffrage 女性参政権? サフレッジ

豪州屋

2003年は、オーストラリアにおける女性参政権100周年に当たり、各地 で記念行事が行われています。Suffrage は参政権・投票権を指し、特に 女性参政権に限定する時には woman suffrage というのが正式ですが、 アメリカに始まり後にオーストラリアでも活躍した女性参政権運動家達 が suffragettes (サフラゲッツ)などと呼ばれたこともあり、特に限定 せずとも一般に女性参政権を示す言葉と解されることもあるようです。

オーストラリア人女性(アボリジニや他の原住民を除く)に参政権を付 与したのは1902年の連邦選挙権法(Commonwealth Franchise Act)で すが、この法律の下で最初の国政選挙があったのが翌1903年ですので、 今年が百周年となるわけです。国政選挙で全成年女性(上記の制限はあ りましたが)が被選挙権を含む完全な参政権を行使したのはおそらく世 界で初めてで、オーストラリアが男女平等先進国と自負する根拠ともな っています。

しかし実際には、この選挙で女性候補者は全て落選、そしてその後も長 い期間、女性国会議員は現れませんでした。その大きな原因は大政党が 女性候補者の擁立に非常に消極的だったことにあります。この期間に立 候補した女性の75%は無所属でした。(ちなみに同時期に英国で無所属 で立候補した女性は7%。)

結局、初の女性国会議員が誕生したのは1943年。被選挙権が与えられて から40年間の空白はおそらく世界最長と言われています。ところで、今 回はある政治学の教授が政府公報に寄稿した評論を参考にしましたが、 その評論のタイトルは「The Right to Stand . . . but Not to Sit」となって います。 Stand には「立候補する」という意味があり、 Sit in the Parliament といえば国会に議席を得て出席することです。これを「立 つ」と「座る」にかけているところがなかなかしゃれています。

いまでも女性が大政党(オーストラリアでは現与党の自由党・国民党連 合と野党労働党が二大政党となっています)の公認を得るのは非常に難 しく、与えられても当選の見込みのない選挙区ということがよくありま す。労働党では1994年に当選可能性のある選挙区への女性議員の公認を 義務づける定数制を導入し、最終的には男女同数、当面は党議員の35% を女性とすることを目指していますが、なかなか実現しない様子です。

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