オーストラリア時事英語あれこれ
〜豪州特有の英単語や言い回しからオーストラリアを知ろう〜
Wagyu ワギュー(和牛?)
オーストラリアは牛肉の一大生産国としてつとに有名ですが、日本はオ ーストラリア産牛肉の最大の輸出先となっています。その日本が、主要 輸入先の米国で狂牛病が発見されて牛肉の輸入を禁止したため、オース トラリアからの輸出は70%も急増して過去最高レベルとなっています。
過去二年間オーストラリア東部を襲った厳しい旱魃のため、農家は大打 撃を受けており、この輸出急増はまさに天佑といえますが、一方でこの 危機を乗り切るために飼育頭数が大幅に削減されており、増産しように も供給余力がないのも事実です。日本では、国内生産者保護のためのセ ーフガード(Safeguard: 緊急輸入制限措置)が撤廃されたにも関わらず 牛肉価格が高止まりしているのも、そのような事情があるからだと言わ れています。
ところで、オーストラリアの肉牛といえば、アンガス牛(Angus Beef) が一般的で、放牧地で牧草を食べ、比較的若く処理されるなどの理由か ら、日本人の舌にはあまりおいしく感じられないと、よく言われます。 (慣れてみるとけっこう悪くはないですが。)
日本人の舌といいましたが、当のオーストラリア人にも実はそう思う人が 少なくないようです。そこでこのところ注目を浴びつつあるのが、 Wagyu すなわち和牛です。「世界一の肉質」と称えられる和牛は1991年に オーストラリアに導入され、現在では数百の農家で飼育されていると言 われます。もちろん、ただ牛を連れてきただけではだめで、肥育方法な ど、本場のノウハウを吸収しようと勉強を怠りなくしている様子です。 (もっとも、巷に流布している、"ビールを飲ませて太らせる"とか、 "霜降りにするためにマッサージする"とかいう話は本当ではないそう です。)
今のところ普及規模が小さく、ニューサウスウェールズ州のごく限られ たレストランや食肉専門店(butcher)でしか手に入らない Wagyu Beef で すが、生産者組合ではゆくゆくは日本にも輸出を、と夢を描いているよ うです。日本でオーストラリア産の和牛が売られる日も遠くないかもし れません。ただでさえ原産地表示が混乱してトレーサビリティ (Traceability: 出自・履歴が確認できること)が課題となっている日 本市場が、ますますややこしいことにならなければよいのですが。
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