豪州屋Roo子のオーストラリア雑感集
日本育ちの愛犬 豪州デビュー

オーストラリアに来るにあたって、日本で飼っていた犬を一緒に連れてきました。世 界で最も厳しい基準を持つといわれるオーストラリアの動物検疫(Animal Quarantine)プロセスは、犬の体にマイクロチップを埋め込むことに始まり、数々の 検査を定められた時間内に終え、出発48時間以内に最終チェックを受けて問題ないこ とが必要で、周到な用意を強いられました。また、無事、飛行機で入国した後も、30 日間も検疫所に留め置かれ、家族も辛いが犬も辛い、一体、犬はこの状況をどう「理 解」しているのだろう、と胸をつかれる思いの毎日でした。
こういう苦しいプロセスがあるのですが、やはり連れてきてよかった、と思っていま す。慣れない異文化生活のストレスを犬が癒してくれる、というだけではありませ ん。犬がいると地域の人とそれをきっかけに話が出来ます。通りすがりにまあ可愛 い、耳の形が変わっているわね、オペラハウスのようだわ、など何人もに声をかけて もらいます。それに、犬の市民権が日本よりも認められていると思います。
すべての公園がそうだというわけではありませんが、私の家の近くの公園やビーチで は、リーシュ(引きづな)なしで犬を遊ばせてよいことになっています。夕方5時が 犬たちとその主人たちのお約束の時間。公園の周辺から、あるいは、車で乗りつけ て、多いときで総勢20匹くらいの犬とその主人たちが公園に集い、犬同士じゃれあ い、追いかけあい、においを嗅ぎあって「交流」しているさまはなかなかの見もので す。フリスビーやボールを投げるご主人も、犬と一緒にジョギングするご主人も、そ して、よもやま話に時間を忘れるご主人もいますが、小1時間たつと、どの犬もきち んとご主人の元に帰り、家路につきます。
さて、飼い主の私達は満足していますが、わが家のワンちゃんは本当にハッピーなの でしょうか・・・
それが、はじめはオージー犬の集団に喜んで入っていくのですが、しばらくすると集 団から抜け出てぽつんと離れたところにたたずみ、そのうち、「もう帰ろう」という ように主人を促すのです。日本では、散歩の時、よその犬が、出会い頭に「ワンワ ン」と吼え、腰をかがめてとびかかるような感じになることがありましたが、こちら でよくしつけられたワンちゃんは、決してそういうことはなく、悠然と寄ってきて挨 拶するか、こちらを軽くいなすだけで主人について行ってしまいます。多少身構えて いたうちのワンちゃん、拍子抜けした感じのことがあります。何かルールの違いを感 じたか、それとも、日本で習ってきた犬語が通じないのでしょうか。
オーストラリア社会にやってはきて、多少の友達はできたが、地元社会との接触が十 分とは言いがたい自分達の姿を見ているようで、お前も同じか、やはり家族だなあ、 と妙に感ずるところがありました。うちのワンちゃんが気持ちよくオージー犬の集団 にいられる日が来て欲しいものですが・・・
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豪州屋のおまけ
豪州屋オーストラリア支局にもボーダーコリー(もどき)の「愛犬シロー君」がいる。デカイわりには気の優しい犬で、ドロボーが来てもシッポ振ってついてくるようなご主人様に似てしまった?犬君である。
さて、豪州屋がオーストラリアに滞在すると必ずシロー君と一緒に散歩するのが日課となっているのだが、確かに朝晩など散歩の時は「様々な近所付き合い」をシロー君がつくってくれる。すれ違うたびに声をかけられるし、ジョギング姿の若い女性が犬と一緒にランニングしていたりすると、「シローっ行け!あのイヌに挨拶するんだ!」と追いかけたりして…(笑)でも結局はシローも豪州屋もゼーゼーに息切れして結局は追いつかず、近所付き合いに失敗することもあるが。
さて、豪州屋自身も15年以上もオーストラリア人相手の仕事をしているが、今ですら初対面であるとなかなか「意思が通じないのでは?」なんて思うことがある。何かキッカケがあればすぐにうちとけあい、仕事もスムースに進むのだが…ビジネスの核心に触れる前に「お互いのコミュニケーションを円滑化する話題」を実際の仕事以上にこの15年間使い慣れする努力をしていたような気もしている。そういう意味では散歩の時の人との触れ合いというのは「自然でビジネスのストレスもない」羨ましい時間だと思っている。
