豪でビジネス
いっそのこと、ホテルでも所有しよう
海外旅行先でまずお世話になるホテル。日本企業によって所有されるホテルもまだかなりある。沢山のお客さんがロビーにいる姿をみると、結構いいビジネスとして見えてくることも多い。日本大手ホテルで20年以上経験があり、米国のホテル開発にも明るい、豪州屋構成員に事情をきいてみた。
豪州屋ビジネス指南
ホテルの値段
まず、バブルの頃に建てたホテルの値段がいくら位で売買されるのか?この質問はあまりにも愚問で、その頃いくら金かけたからなんて通用しないのが、ホテルだ。すべて市場価値で決まる。豪州屋的経験上、100億かけたホテルでも、50億かけたホテルでも儲かっているかどうかが基本的に値段を左右する。バブルの頃に建てたホテルの取引額は半値の八掛けで買い手が見つかれば御の字という現実がある。つまり100億投資したら40億で売れればラッキーといったところか、、、収益性の悪いホテルならば、10億だって買い手が見つからない。バブルが終わったあたりには、日本企業から安く買い叩く華僑やシンガポール財閥の買収が目立ったが、現在はヨーロッパや米国にシフトしている。アングロサクソン系の不動産評価は更に厳しいから、これから売却を予定している日本企業はさらに厳しい局面をむかえるのではと見ている。
オペレータを入れたほうがいいのか?
「お金は出すけど、口はださない」という投資家と「お金は出したものの、口を出したくてもだせない」とは大違い。ホテルの所有をしたものの、自らホテルの運営のプロでないオーナー側はホテルオペレータにマネージメントを依頼する。これが吉にでるか凶にでるかは、全てはオペレータとの契約によるところが大きい、つまりどこまでオーナー側がホテルビジネスに精通しているかにもよる。オペレータがマネージメント料として受け取る額は、意外と高くつく場合が多く、結構悩んでいるオーナーは多い。かといって自社でオペレーションを行うにも、集客のノウハウ面で劣る場合が多く、結局はオペレータ側に足元を見られてしまい身動きが取れないなんてこともおこる。やはりその業態に精通していなければ、むやみに行える投資ではありませんね。
リゾート経営
リゾートホテルは都市型ホテルと異なり、@人里離れた、現実社会から逃避できる場所にある、A至れり尽せりの豪華な施設Bバトラーがいる等の人的サービスの充実。なんてものを具現化しようと作られる。しかし、全く相反して以下の悪条件がついてくる。@人里離れた場所では、ホテルの建設についても、運営後の食材の仕入れについてもローディングFEEがかかり効率が悪く、原価が高くなる。Aどうしても、高級をイメージして、高くつく建設費。B都市型ホテルと違い、低層の建物を敷地に広く使うため、ルームサービス(部屋の掃除)など大変効率が悪く、人件費がかさむ。敷地が広い分、メンテナンス費がかさむ。等など。
つまり、少ない投資と効率よい経営で最大の利益を上げるというビジネスの本来の姿とは相反する条件の中で商売してゆかねばならない。よほどの大金持ちの道楽で所有するのは別として、リゾートホテルで収益をプラスに上げることは不可能に近い。ましてや昨今の宿泊料金の低価格化で、リゾートだからといっていつまでも高い価格に設定したままでは、お客さんをうばわれてしまう。宿泊料の低価格が、利益率の低下をさらに招く。ヘイマンやハミルトン、その他のリゾートはこの10年間で何回オーナーが変わっただろう。それほど収益性の面からみてリゾート運営は難しい。
コンベンションセンターを活用
どこのホテルでも会議室やコンベンションセンターを設けている。日本のホテルがこれまで結婚式でもっていたのと同様、オーストラリアでは企業相手のコンベンションは収益を支える重要なサービスになっている。リゾートホテルではどれだけのコンベンションを集めるかが営業マネージャーの腕の見せ所といったところか。日本食レストラン同様、地元の顧客の集客をいかに行うかがホテルをブレークイーブンにもっていけるかのカギになるのでは。
順次、追加します
まとめ
売りたくても損がでるので、売れない。というのが今の豪州ホテルの実態ではないだろうか。シドニーオリンピックまでの間は一時的に需要が増すが、それ以降のことは長野オリンピックを日本人は経験をしているから、追加投資も慎重にならざるをえない。これからホテル買収しようお考えの方(いないだろうけど)は、儲かっているホテルとそうでないホテルを良く見て、十分調査されることをお薦め、ハワース&ハワースなどの調査書も参考になるでしょう。
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